元日本マイクロソフトの業務執行役員で、現在は日立製作所のエヴァンジェリストなどさまざまなシーンで活躍している澤円さんの講演した内容をまとめた記事から、一部を抜粋してご紹介します。
澤円さんが講演依頼などを受ける中で、最近よく来る質問がタイトルにもある「AIは仕事を奪うんですか」だそうです。
その問いに対して澤円さんは、
「AIは仕事を奪わない。AIを使いこなす人が仕事を奪う」として、講演ではCopilot+ PC(高いAI処理性能を持つビジネスPC)でのAI活用も実演。複数の領収書の概算合計値や、Windows純正のペイントソフトに搭載された下書きからの画像生成AIなどの実演を通じ、AIの活用で仕事のスタートラインを上に押し上げることができるとした。
「マネジャーは偉くない。経営者も偉くない。役割が違うだけ。」と澤さんはそう持論を語る中で「管理職なんていうキーワードもなくしてしまえと思っている」と明かしました。「管理はそれこそAIが得意。人がやるよりもAIがやった方がミスはない。じゃあマネジャーの仕事は何かというと、繰り返しになりますがビジョンを決めること。経営自体の指針は経営者が決めますが、そこに向かっていくためのチームのビジョンを決めるのがマネジャーの仕事です。ここは絶対にAIに置き換わらない」
AIは言われたことをやるのが仕事であって、ビジョンがないと何もできない。マネジャーはチームの合意事項を定め、先回りして道を掃除し、コンディションを整える。ほとんどの場合、ここには人が絡む。人間関係をあらかじめ作っておくことや、利害関係で誤解が生まれないようにする。そうした調整はAIではなく人間の役割だと、澤さんは繰り返し強調しています。
弊社でも業務を遂行する上で、AIを業務に取り入れており、効率アップや時間短縮の効果を感じております。しかし、人の感情を汲み取ったり、0を1にする力はまだAIにはまだ難しい部分ではないかと思います。そこは人の力が必要で、創造力や人間力を高めていくことがこれからの時代を生きていく中で重要なポイントとなるのではないでしょうか。