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2024.10.21

WordPress運営会社AutomatticとWP Engin対立問題

今回は、前回投稿した「WordPress公式ディレクトリのAdvanced Custom Fields名称変更」の問題の発端となった問題の根底部分をご紹介します。

まず今回の騒動は、世界でシェア率40%を誇るCMSの『Wordpress』を運営するAutomatticの創業者であるMatt Mullenweg(マット・マレンウェッグ)氏(以下、Matt氏)と、WordPressに特化したホスティングサービスを提供するWP Engineとの間で起きた問題で、現在Web業界を震撼させている。という内容となります。

まず、今回の騒動を簡単にまとめると以下のようになります。

①Matt氏が、WP Engineに対して「WordPressへの貢献が少ない」「WordPressをハックして金儲けしている」と批判

②それに対しWP Engine側が『自社のWordPressへの貢献を強調するブログ』を公開

③Matt氏の行動がエスカレートし、WordPress公式ディレクトリへのWP Engineホストや従業員のアクセスを制限
⇨これによりWP Engineが所有するプラグイン、特に「ACF(Advanced Custom Fields)」の更新が困難になる

④この対立により、WordPressエコシステム内でコミュニティが分裂し、Automatticからも従業員が大量に退職する事態となる

⑤Matt氏はACF(Advanced Custom Fields)プラグインを乗っ取り、「SCF(Secure Custom Fields)」に変更。
<一部引用:(引用元)https://note.com/yuka001/n/n56a78c356bd5

今回の騒動で、過激な対応をしたとして、世間から多くの非難を浴びているMatt氏ですが、Matt氏は以下のような意見を述べています。


・WP EngineがWordPressで得ている収益はAutomatticと同規模であるにもかかわらず、その貢献度はAutomatticと比べて1/100程度である。

・WordPressはCMSであり、コンテンツは神聖なものである。そのため、すべてのコンテンツのリビジョン(更新履歴)は保存されるべき。しかしWP Engineは自社の利益のため、ユーザーのリビジョン機能を無効にしている。これによってWP Engineユーザー150万以上のWordPressでリビジョンが保存されないようになっている。

・WP Engineが提供しているものはWordPressとは言えない。彼らが提供しているものはWordPressに似た安っぽい模造品であり、しかも本物より高額で提供している。これがWP EngineがWordPressにとっての「がん」である理由の一つで、放置しておくと「がん」と同じく転移する(追従する他社も現れる)ことを危惧している。

<一部抜粋:https://bambooworks.co/automattic-vs-wp-engine/

この騒動の背景には、オープンソースプロジェクトの商業化や、貢献と利益のバランスの問題が根底にあります。世間から見たらMatt氏のやり方に非難している人が多いですが、実際の本当のことは私たちには分かり得ません。
会社を存続させる、発展させる、理念の統一化という意味でも大きく行動に出た結果が今回の騒動に大きく関わっている要因となっているでしょう。
今後のWeb業界にそのような影響か出るのか、今後も動向を確認していきます。