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2024.10.10

『応援イラスト』に生成AIを使うのは問題か?

今回はテレビアニメの放送が始まったWeb漫画「ぷにるはかわいいスライム」の放送開始を記念として、同作の公式Xは10月8日、様々な漫画家が描いた『応援イラスト』を紹介する企画を開始したが、この第一弾を飾った、漫画「ゲームセンターあらし」などの作品で知られる漫画家・すがやみつるさんのイラストに生成AIが使用されているとして物議をかもしている件についてご紹介します。

すがやみつるさんのイラストがXに投稿された時点では、イラストに生成AIを利用したことは明記していなかったが、一部のXユーザーが「背景にAIイラストを使っている」と指摘していた。
その後も複数のXユーザーが生成AIを利用しているとコメント。中には誹謗(ひぼう)中傷ともとれる書き込みも見られた。さらに、X上の投稿をまとめられるサイト「Togetter」上には「【すがやみつる】某漫画家、寄贈イラストに生成AIを利用か?【ぷにるはかわいいスライム】」のタイトルでまとめ記事も作られた。

まとめ記事を見たすがやさんは自身のXで反応し、寄贈したイラストの一部に生成AIを使っていたことや、その理由などを説明した。すがやさんは、米OpenAIが提供し、商用利用も可能な画像生成AI「DALL-E3」を使い、背景にある月のイラストを作成したと明かしている。

「このイラストに生成AIに出力してもらった画像を使ったのは『リアルな月面画像を使いたい』という表現の方法を考えてのこと。また別にAIを使っていることを隠すつもりもないため、あえてAIらしさが残る画像を使った。手もとには、著作権上問題がない月面の写真がたくさんある。これらの写真を使ってもよかったが、これまでもたびたび使っているので、ちょっと新しいことをしてみたくなり、生成AIを使った」(すがやさん)

 寄贈イラストに生成AIを使ったのは背景にある月の部分のみで、人物は自身の手で描いたと説明しており、自身のXでラフイラストを投稿した。すがやさんは「生成AIについては、多くの問題が指摘されているが、この背景のような使い方なら、他の漫画家、イラストレーターにも迷惑はかけていないはず。好き嫌いで判断されるのは仕方ないが、私は、これからも節度を守りつつ生成AIを使っていきたいと考えている」と自身の考えを語った。(引用元から一部抜粋:https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2410/09/news183.html

今回の事例は、とても難しい問題だと感じます。ファンとしては直筆のイラストに『価値』があると考える方も多いと容易に推測できますが、時代の流れに乗り新しいことにチャレンジすることに関してはどの業界においても大切なことではないかと思います。
今回は背景の月のみに生成AIを使用して作成したというところも、賛否両論ではあると思いますが許容の範囲内なのではないかと思います。

イラストや絵画に関わらず、小説や画像等においても生成AIを使用すれば作れてしまうようになってきており、もはや人が手掛けたのか生成AIが生成したのかわからないところまで進化してきています。『価値』や『倫理』という点では今後も物議を醸していく事案になると感じました。