Zoomを提供する米Zoom Video Communications(以下、ZVC)の最高経営責任者(CEO)で創業者のEric Yuan(エリック・ユアン)氏が、「Zoom」で生成AIを活用できるようにすると、どんなことが起きるのか。について、米カリフォルニア州サンノゼで開催した年次イベント「Zoomtopia 2024」のオープニングキーノートでスピーチを行った。そのことについて今回はご紹介します。
「進化したZoomは、人と人をつなげるAIファーストのワークプラットフォームになった」
まず、「AIコンパニオンによって私たちは自由になり、新たな仕事がどんどんできるようになる」と強調した。どういうことか。同氏は自身とAIコンパニオンによる日常のやりとりのイメージについて、次のように話した。
「今日のスケジュールを見ると、会議が10件入っている。これまではこれらを自分一人でこなさなければならなかった。しかし、今は私のAIコンパニオンと毎朝打ち合わせをして、『Eric、今日は会議が10個入っているけど、そのうち、あなたの意思決定が必要な会議は1つだけだから、あとはこちらで対応できそうなので指示してほしい』といった内容を踏まえてその日の行動を確認している」
上記は会議だけの話だが、それに加えて日々大量に送られてくる電子メールやチャット、ボイスメールなどに対しても、ルーチンワークの中で素早い返信が必要なものにはAIコンパニオンが対応することもできるという。その上で、Yuan氏は「このAIは単なるアシスタント(助手)ではない。優秀なコンパニオン(伴走者)として私をサポートしてくれる」と強調した。
もちろん、そうしたAIコンパニオンには、自分の仕事における考え方などのデータを教え込まなければならない。そこは普段の会話のやりとりや毎朝の打ち合わせでの指示を重ねていけば、何とかなるのだろう。
このようにAIコンパニオンで何ができるかを自らもワクワクしたように説明してきたYuan氏だが、この話のくだりの最後にこう強調した。
「ただし、重要な意思決定は決してAIコンパニオンに委ねず、必ず自分で行うことが大事だ」
これが、AIコンパニオンを使う際の大前提ということだろう。
<引用元(一部を抜粋):https://japan.zdnet.com/article/35225259/>
昨今、AIの技術が進展する中で、生産性や効率の向上は著しい勢いで進んでいます。一方で、エンジニアの技術力、特に駆け出しや経験年数が浅いエンジニアの技術力については、衰退の一途を辿っていると筆者は感じています。
というのも、Chat GPTの出す回答をそのままコピーアンドペーストしてしまえば、プログラムは複雑でない限り動くことの方が多いと思いますが、果たしてその返ってきたコードを何%理解できているのか、となると定かではない。
ChatGPTの精度は上がっており、手直しを加えることも少なくなっていくとは思いますが、そこにたとえいらないコードがあったとしてもそのまま使用してしまう。またプログラムが動いているので、そこまで深く考えず知識にもなりにくい。結果、ChatGPTなしでは制作物を作ることができないエンジニアになってしまうと予想されます。
Yuan氏が「AIは単なるアシスタント(助手)ではない。優秀なコンパニオン(伴走者)として私をサポートしてくれる」と述べているように、自分の知識に+αでサポートしてくれるものとしてAIとともに歩む必要があるのではないかと強く思います。
もしChatGPTを使えない未来が来たとしたら…?その時に対応できるエンジニアに私はなっていたい。と思っています。